水虫

 水虫とは主に足の指にできる白癬といわれる皮膚の感染症をいいます。白癬とは皮膚糸状菌により起こり、夏によくみられます。この菌は人の鱗屑や動物の毛などを介して人の皮膚に付着し、増殖します。この病気は罹患部位により特徴的な症状がみられます。各々について簡単に説明します。 頭部白癬(しらくも):小児に好発する頭部の鱗屑、脱毛でネコなどペットから感染することが多い。
 体部白癬(ぜにたむし)・股部白癬(いんきんたむし):前者は顔、頚、体幹など、後者は鼠径部に生ずる環状紅斑で、かゆみを伴う。 足白癬(水虫)・手白癬(手水虫)・爪白癬(爪水虫):手、足などにかゆみを伴った小水疱がみられる。また爪白癬は足白癬に続発し、爪の先から白くなり、脆くなる。
 これらが白癬の分類です。今回は、”水虫”がテーマですので、手、足の水虫についてお話します。
 水虫は主に足に多くみられます。最初は粟粒大から米粒の半分位の大きさの小水疱が集まって発生します。皮膚の角質の厚い場所では水疱は隆起せずに、その中に埋まって外から透けて見えることもあります。水疱の一部は膿疱に変化するが、非常に痒いため、掻破しているうちに発赤の強いびらん面を作り、湿潤し、痂皮を作ります。また水疱が自然に破れ、乾いた鱗屑を生じることもあります。また、菌の種類によってはあまり湿潤せず、角化の強い形を取るものもあります。時に、湿潤するものでは化膿菌の混合感染が加わって、強く腫脹し、リンパ管炎、リンパ腺炎等をひきおこすことも少なくありません。この場合癒るまでさらに長い時間を要しますので注意が必要です。また、白癬(水虫)に似たような水疱でも、実際は糸状菌感染症とは違う他の皮膚疾患が多くありますので、素人療法は行なわない方がよいでしょう。
 水虫は大変癒りにくい病気で、高温多湿の環境で症状は悪化し、寒くなると自然に軽快すると言う厄介なものです。常に手、足を清潔にし(逆性石鹸で洗う)、患部を出来るだけ乾燥した状態に保ち、風呂場の足拭きマット、絨毯、スリッパ、靴などはこまめに日干しすることが大切です。下着や靴下は吸湿性、通気性の良いものを身につけるようにしましょう。また、フットパウダーとして抗糸状菌作用のある成分を含んだ粉末剤を使用するのも良いでしょう。
 水虫は治療によって一時的に症状が消えるためそのまま治療を中断してしまう事が多く、これが翌年になって再発する原因となります。一旦症状が治まっても、その後半年から一年位は毎日予防、治療を続ければかなりの高率で治癒します。この忍耐強い治療が大切であり、水虫が癒らないのではなく、癒さない人が大部分なのです。(飯沼順平)

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